無冠の輝き/アルフレッド・ヒッチコック監督/


第85回となった今年のアカデミー賞も幕を閉じました。

洋画のお好きな方の予想はいかがでしたか?

各賞の受賞の詳細はこちら http://cinema.pia.co.jp/news/0/50242/




ところで…、数々の名作を世に送り出されたにも関わらず、

1度も同賞の監督賞を受賞することのなかった人物が居ます。

それは、そう…かのアルフレッド・ヒッチコック氏

BSの或る番組とそれに付随したガイド誌の中で私が非常に興味をもった部分に今日はふれてみたいと思います。





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◆先ず何故ヒッチコック氏が監督賞を受賞するに至らなかったのか




その背景として・・・

彼の全盛期、サスペンスという作品傾向自体が低評価だったという点。

次いで、こうした 《大きなイベント》(賞のスケールの意)では

その水面下でどうも政治ゲームのような動き(?)もあるらしく・・・

そうした中に在ってヒッチコック氏は自ら宣伝活動を果敢に行なう性分ではなかったご様子。

それが“負の働き(災い)”を招いたことも否めないようでした。



お恥ずかしいことに私はこの番組を見るまで、アカデミー賞の詳しい成り立ちについて知らなかったのですが、

アカデミー賞には俳優さん諸氏にも作品への投票権があるとのこと。

しかし、ヒッチコック氏は俳優さん方をだいじに扱わなかった…という一面があるらしく。

それ+(プラス)、“社交的でないご性格”は大イベントを取り巻く、

数多の人間関係(交流)に在っては大きく損をしていたのかも知れませんね。(苦笑)







私がヒッチコック氏の名を知ったのはTVで見た『ヒッチコック劇場』が最初だったかと。

熊倉一雄さんの独特のイントネーションで、

「こんばんは…」と挨拶が聞こえてくると それはもうドキドキッワクワクしたのを覚えています




それに次ぎ衝撃を受けたのは『サイコ』でしょうか。

シャワーを浴びるジャネット・リーが刺殺されるあの>(こちらをクリック)有名なシーン


シャワーカーテンのリング次々と外れ、

バスタブの排水口に血液が吸い込まれていくカットは本当に衝撃的でした。

当時私は小学校低学年でしたが、モノクロ作品が醸し出すリアルな恐怖は見事の一語です。





このヒッチコック氏ですが作品に必ずブロンド美人を登場させています

その理由、同氏によれば…

“彼女達は血に染まった足跡を鮮やかに見せる新雪”であると表現。




グレース・ケリーさんがモナコ王妃となり映画界を去ってしまわれた後、

ヒッチコック氏は(こちらをクリック)『鳥』に起用した、

(こちらをクリック)ティッピー・ヘドレンさんにかなり執着されていたご様子。




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『鳥』がヒットしたあと、60代のヒッチコックはヘドレンに異様な妄執を燃やした。

肉体関係を執拗に迫り、肘鉄砲を食らうと、「おまえのキャリアを破壊してやる」脅迫に出たのだ。

度胸のよいヘドレンはその圧力を平然と受け流した。

逆上したヒッチコックは契約を楯にヘドレンを飼い殺しにする。
      
仕事が途絶え束縛がようやく解除されたとき、ヘドレンはすでに女優としてのピークを過ぎていた。

-(中略)ー

新聞記者の質問に対して彼女は、「キャリアは破壊されたけど人生まで破壊されたわけではない」と答えている。

                           // 芝山幹郎 氏 筆 : 「映画は監督で回っている」 より抜粋 //







4/5(2013)より公開されている『ヒッチコック』ではSir.ホプキンスが

見事な成り切り演技を見せて下さっているようでヘレン・ミレンさん演じるところの愛妻アルマも興味深いです。

それにしましてもご両者の演技力は素晴らしい



一部私生活では醜聞もあられたようですが“サスペンスの神様”として、

私の中でのヒッチコック氏は圧倒的な存在感を今なお示し続けています。

映画『ヒッチコック』公式サイトhttp://www.foxmovies.jp/hitchcock/







生涯を通じアカデミー賞監督賞に恵まれなかったアルフレッド・ヒッチコック監督。


しかし第40回のアカデミー賞では「アーヴィング・タールバーグ賞」が贈られました。


ここでの同氏の簡素なスピーチが実に印象的でした!(笑)









ポツリと、ただ一言 …


Thank you ...”
                      





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posted by 小枝 at 19:32Comment(14)
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この記事へのコメント

  • sasapanda

    こんばんは!
    PC動き始めましたね♪
    記事UP楽しみにしています!
    それにしても今年のアカデミー賞授賞式は、ラスト選挙キャンペーンのようになってしまいましたね!
    2013年03月25日 19:51
  • 股旅

    そもそも映画そのものに優劣を付けることがどうかとかねがね思う事があります。
    ヒッチコックにしかりチャップリンにしかり、ハリウッド万歳!
    I LOVE USA. のアメリカンですからね。
    あれだけ大きなお祭りになれば表でも裏でも面白くない事もあらやすぜ

    映画の楽しみ方は人それぞれ、説明ベタの私は一人で観る事が多いですね。
    同じ映画でも何だか着眼点や印象に残る場面、台詞などが人と違う事も度々ですがそれが上手く伝えられないもどかしさ。

    日本語をもっと勉強しなければ。

    それでは、ごきげんよう。
    2013年03月25日 21:57
  • 小枝

    *sasapanda さん*
    コメントありがとうございます。


    今年のアカデミー賞なかなか面白かったですね。
    個人的ににはヴァルツさんが助演男優賞を
    獲得されたことがうれしかったです!

    アデルの素敵な歌も聴けてグラミー賞みたいでした。(笑)


    ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★


    *股旅 さん*
    コメントありがとうございます。


    私も賞に囚われることなく作品の魅力で観ています。
    賞とは単に「人気投票」であって、
    人それぞれ評価(感想)は相違して然りだと思うので。

    現に私のお気に入り作品には
    俗受けしなかったものが多々あり…。
    だからこそ殊更にその作品が愛しく思えて。
    心の中でシーンや台詞が反芻するたび
    その作品が芳香を放ってくる・・・

    “自分にとっての名作”に
    これからも出逢いたいですね。

    2013年03月27日 23:20
  • まるぐりっと

    こんばんは、私も評判や賞に関係なく
    見ます。
    ヒッチコックは好きで6本くらい見たと
    おもいます。どれも面白いですがダイヤ
    ルМを回せ、がいちばん好きかな。
    20代の頃に新聞社主催の試写会に
    しょっちゅう行っていたのですが、凄く
    よかったと思った作品が一般上映されな
    かったというのもありましたね。
    題名も忘れたのにシーンは甦り懐かしい
    想いでいっぱいになります。
    フジテレビ名画座、再放送してほしい
    ですねえ!!
    ホプキンスが出るなら見に行かなくて
    は!!
    2013年03月27日 23:56
  • 小枝

    *まるぐりっと さん*

    コメントありがとうございます。
    私もヒッチコックは好きで
    過去に7本観ています。
    特に『白い恐怖』は『ミラノの奇蹟』と並び
    小学生でカルチャーショッックを受けました。
    バーグマンとペック
    外国人俳優(=外国映画)の魅力を
    私に植えつけた作品です。

    昨日WOWOWオンデマンド配信にて
    24日に見落とした『ザ・ガール ヒッチコックに囚われた女』を観ました。
    こちらで書かせていただく前に
    チェックしておくべきでした。(苦笑)

    本作は『鳥』に起用したヘドレンとの関係
    (今の言葉でいえばセクハラ)を軸に、
    監督夫婦の姿が描かれていましたが
    ヘドレンの“女優魂と気丈な性格”がなければ
    『鳥』という作品は完成を見なかった…
    そんな気がしました。

    ちなみに本作でヒッチコックを
    演じていたトビー・ジョーンズという方。
    私は『ミスト』で観ていた俳優さんでした。
    (マーケットの店長さん役だったかと)
    端役で結構多くの作品にご出演されています。
    (『マリリン 7日間の恋』ではジェイコブ役)

    4/5公開の『ヒッチコック』興味深いですね。
    本作は『サイコ』を軸に、監督夫婦の関係が
    掘り下げられて描かれているようなので
    『ザ・ガール…』の観賞記憶と
    合体させてみると、より興味深いかも?
    …などど思ってみたりしています。

    フジテレビの“テレビ名画座”
    これ観たさに私は小学校から
    走って帰ってきた子でした。(笑)

    長いコメント返し、すみません。
    2013年03月28日 12:50
  • まるぐりっと

    長レス大変楽しく拝見しました(^o^)。
    小学校のホームルーム、早く終われ!!と
    念じて焦れ焦れしてましたね(笑)
    小枝さんのお蔭で色々と思い出しまして
    69年位の「青春の海」のクリストファー
    ・ジョーンズはジェームス・ディーンの再
    来と言われたのにその後どうしたかしら・・
    とか、名画座で印象に残っている「オルフェ」
    をPCで調べたりするものボケ防止!?ですね。
    sirホプキンスは「羊たちの沈黙」でファンに
    なりました。 ヒッチコックの動画を見まし
    たが期待感大です~。
    次々色々な映画のアップお願いしますねm(__)m



    2013年03月29日 20:20
  • オカピー

    先日は拙ブログへお出で戴き、有難うございました。
    僕みたいに毎日記事を書いていると、確実にばてます(笑)ので、細く長くやるのがよろしいかと要らぬご忠告をしたいと思います。

    WOWOW仲間の五十路ということにつき、話が合いそうなので、楽しみにしております。

    ヒッチコックは、監督デビュー以降、サイレント時代の二作を除いて全部見ておるヒッチコック・ファンです。
    「ザ・ガール」では飼殺しにされたというよりは、自ら契約をキャンセルしたように理解できますが、実際にはそういうことだったんですね。
    やはりヒッチは屈折しているなあ(笑)。
    でも、映画作家としてのヒッチは尊敬しておりますです。

    また遊びに来ますねえ^^
    2013年04月04日 21:45
  • 小枝

    *オカピー さん*

    こんばんは

    >細く長くやるのがよろしいかと
    要らぬご忠告をしたいと思います。

    ご忠告ありがたく賜りました(笑)

    WOWOWのお仲間(しかも五十路)同士として
    共通の話題でBlogを行き来できたら
    楽しいですね

    TVで「ヒッチコック劇場」のある夜は
    ワクワクしてるような子供でした。
    「ベン・ケーシー」も欠かさず見てました。

    淀川さんのあの口調、
    小森のおばちゃまのコメントも
    懐かしいですね!

    では、また。







    2013年04月04日 23:42
  • まるぐりっと

    小枝さんがカルチャーショックを受け
    られたという「白い恐怖」を昨日DVD
    で見まし 夢に出てくる大きい目玉が
    付いたカーテンを切るシーンなど子供
    心にコワイですね
    別人に成りすますのは現代では考え
    られないこと・・「太陽がいっぱい」
    もアナログ時代ならではの犯罪で、
    大らかさも感じますね(犯罪に大らか
    なんてヘンですが(^_^;))
    目当ての「サイコ」は映画上映中の為
    か貸出中でした
    2013年04月22日 20:32
  • 小枝

    *まるぐりっと さん*

    コメントありがとうございます。

    確かに昔の作品って今、観返すと結構
    ツッコミどころは満載ですよね
    が、当時はそれで戦慄を感じていた訳で…

    ましてや子供だったこともあって、
    その恐怖・驚愕度たるは
    極致に達していたのを覚えています。

    今回『ヒッチコック』の公開で同監督の
    過去の作品への注目が高まっている様な?

    『太陽がいっぱい』のリメイクとして
    『リプリー』が ありましたが…
    やはり昔の作品を観ている者としては、
    どことなく 褪せた世界観が否めませんでした。

    アナログ時代だったからこそ
    “ 成立した(解決不能)犯罪

    そうした一面を踏まえても尚且つ、
    昔の作品の放つ濃厚なパフューム
    ヒッチコック作品に
    それを感じる自分が居ます。

    是非またお立ち寄り下さいませ。
    2013年04月23日 02:15
  • たまご

    はじめまして。
    ヒッチコック作品、大好きです。
    「鳥」のティッピ・ヘドレンがヒッチコックからいじめられる映画も見ました。
    この映画のヒッチコックは「フレンジー」辺りの作品イメージと世界観が重なります。
    「レベッカ」「汚名」「めまい」などが好きだったので、
    初めて「フレンジー」を観たときはショックでしたが、
    納得しました。

    アカデミー賞は毎年楽しみにしていますが、
    欲しくてたまらない人やノミネートされても無視する人などがいて、面白いですね。
    ヒッチコックは欲しかったんでしょうか?
    賞が欲しければ、それ用の作品をつくればいいようにも思います。
    器用な人だから、案外簡単につくれたのではないかと・・・




    2013年10月15日 00:10
  • 小枝より

    *たまご さん*

    このたびはお立ち寄り下さいましてどうもありがとうございます。

    『ザ・ガール ヒッチコックに囚われた女』という作品を今年WOWOWで観賞してみたのですが
    ヒッチコック氏の執拗なまでものヘドレンさんへの思い入れに、これまで抱いて同氏への概念が
    少し覆されたような? でも或る意味ではその人間性に、より興味が湧いてきた点もあり…

    たまごさんがご指摘の最後の3行の部分、私も同感です。
    賞狙いの作品、あの才能を持ってすれば容易に製作できたかと思われますよね。
    それを成さなかったことに、“映画(賞獲り合戦への反旗?)への強いポリシー”といいますか、
    ヒッチコック氏の、良い意味での異端性を垣間見るような想いがしなくもありません。

    ブライアン・デ・パルマ監督も大好きな監督さんですが。
    パルマ監督はヒッチコック氏の『めまい』を観て専攻学科を物理から映画に替えたとのこと。
    パルマ監督の『殺しのドレス』はヒッチコック氏の『サイコ』へのオマージュであるかのような
    シーンが幾つか登場し、且つストーリーのコア自体も『サイコ』と重なり興味深い作品でした。

    拙ブログの更新はのんびりで恐縮ですがもしよろしければまたお立ち寄りいただけるとうれしいです。


    2013年10月15日 14:38
  • ことっち

    ヒッチコック劇場わたしも観ていました。
    子供心に凄く恐ろしい思いをしながらでしたが、あの「鳥」に出演されていた女優さんに、そんな酷い過去があったなんて驚きました。
    子供だったからかも知れませんが作品の怖さもそうですが、その紹介をするヒッチコック氏自体が何かしら得体の知れない恐ろしさを持っているように感じていましたが、こういう面のある人だったんですね。
    それにしてもティッピーさんはエライ!その当時に、今の様に人権を大切にする世の中だったら被害を被らずにすんだのに残念です。
    なんか小さいときから虚像と実像の区別に敏感でしたので「嫌な人の作品=嫌な作品」とは思っていませんでしたが……驚きました。
    2016年01月31日 21:33
  • ことっち さんへ*小枝 より

    *ことっち さん*

    こんにちは。古い記事へのコメントたいへんうれしく思います。

    ヒッチコック氏の濃いキャラは当時まだ子供だった私にとりましても
    それはそれは強烈な印象で残っています。吹き替えをされていた熊倉一雄氏の声のイントネーション
    こちらも独特でしたので、「実像のヒッチコック氏のお声=熊倉氏のお声」となっていた感じです。
    女優諸氏に在ってティッピーさんの毅然としたスタンス とられた行動には私も拍手です。
    人気が上がっていくと共に男女優諸氏を問わず、役柄と自身のギャップが大きくなり虚像の狭間で
    苦しむことが多々おありなのだろうなぁ…と思います。

    ロビン・ウィリアムズ氏の追悼記事の中で同氏の言葉を引用させて戴きましたが…
    自分が自分で在るには訳があるという捉え方この頃とても身に染みてくるようになりました。
    またのお越しをお待ちしております。どうもありがとうございました。
    2016年02月03日 13:28

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